第21章 私の秘密
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縁壱「それは恐らく魂に刻まれた記憶でしょう。兄上が杏寿郎に懐かしさを感じたのは当然の事。記憶こそ有りませんが、杏寿郎の前世は透寿郎殿ですから…」
杏寿郎「真か!?前の俺とまゆは仲が良かったのだな!!」
黒死牟「あぁ、ただの友達として仲が良かったな。本部の食堂でよく飲んでいたぞ。大勢で!まぁ、ただの友達としてだがな!」
槇寿郎「念を圧してないか?」
千寿郎「前世からの付き合いとかって素敵ですね!羨ましいです!!」
ふぅーっと一息。食器洗いが思ったら母上が私に向き直り言った「幸せになるのですよ」と…
まゆ「再び会えただけで幸せです。これ以上があるのでしょうか」
瑠火「幸せに限りは有りません。ですから、もっと幸せになってほしいと母は願っています」
まゆ「えぇ、必ず!!」
私と母上が客間に戻ると千寿郎を除いた男性陣が、何やらしんみりとしている
何事よ!?
瑠火「どうかなさったのですか?」
槇寿郎「あ、いや…まゆが嫁に行くのだなぁと…それで縁壱が美月を嫁に送り出した時の事を参考にな…」
千寿郎「母上!兄上が初代炎柱の転生体だそうで、姉上とも義兄上達とも縁が深いのです!」
元気よく笑顔で語る千寿郎が眩しくて、とてもじゃないけど直視出来ないわっ
まゆ「そう言えば透寿郎さんの転生準備が何とかって、鬼灯君が言っていたような…縁壱さん知ってたの?」
縁壱「まゆが話を聞いてなかっただけではないか」
槇寿郎「こいつは本当に人の話を聞かんからなぁ。困ったもんだ!」
黒死牟「まゆは食材の存在をよく忘れていた故、やはり聞いても忘れてしまうだけではなかろうか。葉物が土間で土に還ったのは衝撃的だった…」
巌勝さん…『アブラナ事件』を、今この場で言っちゃうの!?ここぞとばかりに責められるのは何でですかね?
瑠火「それは良かったですね」
杏寿郎「俺も三人を懐かしく感じたのは、気のせいでは無かったのだな!!ハッハッハッ」
黒死牟「見事に変わらんな…」
煉獄家の男って代々こんな感じよ。でも杏寿郎が透寿郎さんなのは納得ね。芋が超好きだし(笑)
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