第21章 私の秘密
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父上の気配はしてるし居るのよ。分かってても出て来ないのはワザとね…あの日の縁壱さんみたいに拗ねてるんだわ!
まゆ「吉寿郎君や蓬君が、美月を貰いに着た時の縁壱さんみたいになってるのかしらね~」
縁壱「むっ…それは中々出て来ていただけぬな…」
黒死牟「意外だな、想像がつかぬ」
大変だったわよ本当に。今頃は母上が父上の布団を引っぺがしてるんだろうと予測
ガラガラ
黒死牟「おはようございます。この度はお招きいただき、誠にありがとうございます」
縁壱「おはようございます。ご無沙汰しておりました」
瑠火「いえ、大変お待たせ致しました。主人はもう直ぐ来ますから、どうぞこちらへ。まゆ、客間に案内を頼みます」
まゆ「はい!私、母上と同じ様な台詞言った事あるわ~二回も」
縁壱さんは「そういう事もある」と顔を赤くしていると、巌勝さんが「普通の父親だったのだな、何か安心した…あっ、まゆとの子が出来て女子ならば私も何時かは…」と頬を膨らませている
縁壱「こればかりは慣れませぬ」
黒死牟「父親にとって娘は格別なのだろうな。私も慣れぬ自身がある…」
縁壱「手塩に掛けて育てた娘が何処の馬の骨どころか、鼠の骨に持っていかれるのです!あの時に私は、初めて人や獄卒を斬りたいと思いました。しかし、次も娘が欲しいと思ってしまうのです」
黒死牟「うむ、ジレンマだな。くっ…娘が沢山欲しいが…嫁にはやらーん!!」
兄弟揃って何回そういう台詞を私に言わす気なのよ!巌勝さん、まだ出来てもないし、行為をしてもないから叫ばないで!
槇寿郎「何を叫んでいる。いい歳をした男が情けない」
瑠火「まゆ、巌勝さん、縁壱さん。大変お待たせして申し訳ありませんでした。槇寿郎さんが布団から出て来なかったもので遅くなってしまいました」
巌勝さんと縁壱さんは「気持ちは分かります故、お気になさらず」と言って、下を向いてしまった。父上は「瑠火、余計な事を言うでない」と言って母上に無言で見つめられていた
母上の無言の圧力は半端ないのよね(笑)母上の今の気持ちは分かるわ…娘が可愛いのは分かるけど、すこぶる面倒くさいのよ!
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