第21章 私の秘密
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縁壱「考え直せ!」
まゆ「私に出来る事なんてこれ位しか…」
巌勝さんは怒りで六つ目になり、牙を剥き出しにして私の首筋に噛み付いた。父上は黙ってみている
まゆ「嫌っ痛いっ!!」
巌勝「痛いだろう?早く治癒をせぬか。お前は何を司る悪魔なのか考えろ!今日の今日で暴走しおってからに!捨て身にならなくとも出来る事は有るだろうが馬鹿者!!」
私に出来る事…何を司るか…?
そうだ、私は復活・再生・治癒を司る悪魔よ!
私は即座に自分に治癒(リカバリィ)を掛ける。巌勝さんは人の姿に戻り「痛かったな。すまなかった」と言い、先程噛み付いた場所に優しく口付けを落として私を抱き締めた
まゆ「鬼舞辻無惨との戦いは味方の回復に専念。もしアレが伝わっていて、更にラプラスの言う通りならば…。場合によっては文珠に『縁/壱』と込めて自分に使う…」
黒死牟「そうだ、まゆが力を最大に使えば味方が安心して戦える…だから何も出来ない等と二度と言うな!!」
縁壱「一人で戦おうとするでない。次にその様な事を言ったら無理にでも連れて帰る。当然の事ながら兄上も一緒にな」
ルシファー「そん時は俺が魔族にでも何でもしてやるよ。今のまゆには内包魔力を100%使えないからな」
まゆ「うん、もう言わない。私は私の出来る事をするわ」
私ってすぐに周りが見えなくなってしまうのよね…特に今世は酷い気がするわ
槇寿郎「まゆは俺や杏寿郎、巌勝や他の隊士が信じられないか?」
まゆ「違う!信用してるわ。でもね、傷付いてほしくないのよ」
だって、私はずっと人界を見守って来たから…
槇寿郎「まゆの気持ちは嬉しいが皆が皆、其々の想いを抱えて戦っているのは知ってるだろう?お前一人が傷付く必要はない!わかったなバカ娘」
まゆ「……はい!!」
煉獄家に産まれて良かったってつくづく思う。熱くて真っ直ぐな父上と、厳しくも優しく導いてくれる母上の子になれて幸せです
だから、私は全力で鬼殺に励む!
そして鬼舞辻を彼岸に送るわ!その為には神威斬(ラグナ・ブレード)位は切り札として使える様にならねば…
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