第21章 私の秘密
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縁壱「それは違います。炎の呼吸は、煉獄透寿郎殿が作り出した煉獄家の為の最高の呼吸…」
まゆ「呼吸には適正と云うものが有るのは、父上も御存知でしょう?縁壱さんには日の呼吸、煉獄家に合った呼吸は炎の呼吸なのです」
黒死牟「派生ではないと思う…故に気にしない方が宜しいかと…」
父上が何かショボーンとしてる様な…普段ピョコンとなってる髪の毛が下に垂れ下がってる気がする
こればっかは適正なのよね。呼吸の種類で才能が有る無いじゃない事を、父上が一番よく分かっている筈よ?
槇寿郎「お館様は…縁壱が鬼舞辻無惨を、一人で斬り刻んだと仰っていた…俺にはそんな才能は無い。自分は大した者ではなかったのだと思い知らされた…」
なんでよっ、父上は超格好良いし超強いわよ!
縁壱「私は神の加護を頂いていたのです。ですから私自身の力ではありませぬ。元の才能ならば煉獄家や兄上、他の柱達の方が断然上でした。私など大した者ではない…」
黒死牟「槇寿郎殿、加護は存在致しまする…今は私も加護を頂戴しております」
槇寿郎「神の加護によるもの…?謙遜しないでいただきたい」
魔族である私が説明した方が信用してもらえるだろうと手を上げた
まゆ「これは我々神魔の都合によるものよ。規約により手を出せない神々の、せめてもの人界への救済だった…天照は縁壱さんに、月詠は巌勝さんに加護を掛けたの。最も月詠は天照と会ったことで途中で暴走をしてしまって、上手く掛からなかったのだけどね…」
槇寿郎「…なんとっ………」
縁壱「ですから私に才があるかと言われれば、それは分かりませぬ」
黒死牟「おかげで私は絶望したのだが…」
いや、二人とも才能の塊なのよ?そこまで強くなるのは予想外だったもの。これは天照が言ってたから本当だし、私から見た加護の程度からしてもそうなのよ
結果から言っても最大に掛かってたら縁壱さんは、うたさんと子供を失わずに済んでたのだから
言えないけどね…
槇寿郎「そう…だったのか。しかし派生は派生だろう?」
黒死牟「いえ、本当の派生は光の呼吸から…私も気にしていた時期がありましたが違うのです。そうだよなまゆ」
四百年前に言った事を憶えててくれたのね、嬉しいなぁ…
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