第21章 私の秘密
・
まゆ「じゃじゃーん!魔族化すれば創れるから安心してね♪」
耀哉「人間時は可愛らしい子だけど、魔族姿は凄く綺麗な大人のお姉さんだね」
綺麗だなんてそんなぁ♪巌勝さん、何で私の下半身を見つめているのかしら?見るなら顔を見てほしいわね…。父上の溜め息が重いわっ、私がバカみたいじゃない!
縁壱「屋敷の守護に特化したのを創ったら良いと思う」
まゆ「えぇ!耀哉の使い魔は別に創るわ♪久し振りでワクワクするわねぇ♡」
槇寿郎「ワクワクし過ぎだろっ」
黒死牟「まゆが楽しそうで何よりだ」
耀哉「フフッ、活き活きしてるね」
使い魔を創るなんてどれ位ぶりかしらね。空の使い魔を縁壱さんに創ったのは四百年弱前。まともに創ったのは多分…五億年位前だわ
まゆ「はい、屋敷を守護する子は出来上がり。さぁ『ルーチェ』お前は産屋敷邸を守護しなぁ!」
空色の身体と黄金の瞳を持つドラゴンが現れ「キュッ」と一鳴きしてから姿を消した。人に見えないように、屋敷全体を見守れる場所に行ったのだろう
耀哉「見事だね!」
黒死牟「まゆ型の使い魔が欲しい…」
槇寿郎「巌勝よ、少しは自重しろ」
縁壱「詠唱無しで創れたのか」
まゆ「個人に授けるのは詠唱が要るわよ。本当に個人に合ったのを創るからね!」
私型の使い魔?巌勝さん………その使い魔に何かを致す気なのかしら!?私以外にスケベな事をしちゃダメだからね。っていうか、私型なだけで別者なんだから浮気よ!
まゆ「闇を打ち砕く眩き光よ 地上を照らす灼熱の日輪よ 悪意の闇に牙を向ける誇り高き龍よ 生命を宿し 我が手の内に目覚めん」
カオス・ワーズが終わると、灼熱の如く赤い色をしたドラゴンが耀哉の前に現れる。その瞳の色は透明な硝子玉のようだった
縁壱「瞳に色が無いようだが…」
まゆ「ここからよ!耀哉、その子に名前を付けて。そしたら瞳に色が宿るわ!」
耀哉「名前か……火輪(かりん)…火輪が良い」
耀哉が名を付けると、赤き竜は透明な瞳に色を宿した。瞳の周りは赤く縁を描き、瞳の中は光り輝く朱色。正に火輪の様だった
・