第17章 大正恋物語【煉獄家】
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鱗滝「大体がな、まだ呼吸を教えとらんからダメだ」
まゆ「分かった…」
あからさまにショボーンとなった私に気を使ったのか、義勇君と真菰ちゃんと錆兎君と一緒に稽古をする事になった。勿論、左近次も一緒にだ
まゆ「あっ、義勇君もう少し腰を落とした方が良いよ!攻撃に転じる時に軸脚がブレちゃってるから」
義勇「あ、うん!まゆちゃんは僕と歳がかわらないのに、凄く的確でビックリしちゃうよ〜」
そりゃ四百年前に柱でしたからね〜師範が良かったし、軸脚の事は巌勝さんに散々言われてたからなぁ…
真菰「流石は炎柱様の娘だよね♪」
錆兎「だよなぁー」
義勇「うんうん!」
うぉっふ…やっぱりこの子達可愛いわっ♡
それにしても魔族に戻ると教えたりするのが壊滅的に下手になるのは何でかしら?
まゆ「鱗滝さん、日が落ちるから帰りますね」
鱗滝「また来なさい」
義勇「泊まれば良いのにー」
義勇君、おばちゃんもそうしたいわよ!でも帰らないと母上のスペシャルなお仕置きが待っているかもしれないでしょう?ちょっと嫌だなぁ〜
まゆ「ごめんね、また来るから。今度家にも来てね!またね♪」
名残惜しいなぁ…真菰ちゃんと義勇君、そんな悲しそうな顔しないでー!私も寂しくなっちゃうよ
私は寂しさを隠すように全力で走って帰って来た
まゆ「ただいまぁ〜」
玄関を開けると、丁度父上が任務に出掛けるらしく母上と杏寿郎と共に玄関に居た
そう、居たのだ。仁王立ちで…
槇寿郎「こんな時間まで何処へ行っていた?」
まゆ「ごめんなさい…走り込みしてたら、いつの間にか山に入ってしまいました。そしたら元水柱の鱗滝左近次さんと云う方にお会いしまして…」
槇寿郎「ん?鱗滝殿に御迷惑をお掛けしたのだな?」
まゆ「はい…同じ年頃のお弟子さん達と仲良くなれまして、一緒に稽古をさせていただきました」
左近次ごめん!本当の事を混ぜないとボロ出るわ
槇寿郎「そうか…熱心で良い事だが、日が落ちれば鬼が出る。今度からは時間を考えて帰って来なさい。鱗滝殿には礼の文を書いておく」
まゆ「ありがとうございます!父上大好きです♪」
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