第17章 大正恋物語【煉獄家】
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五歳のフリを頑張るぞっ!おー!
錆兎「さっきはすまなかった。俺は錆兎だ」
義勇「冨岡義勇です。まゆちゃん、よろしくね!」
真菰「鱗滝さんなら中に居るよ!」
まゆ「ありがとうぉ!炎柱である父上に、これを持っていくように言われて来たの♪」
持ってきた手土産と父上を口実に使えてラッキークッキーもんじゃ焼きだわ!
義勇「呼んでこようか?」
まゆ「ううん、大丈夫!稽古の手を止めさせちゃってごめんね」
私はシュンとした表情をつくる。意識しての五歳児のフリは難しい
真菰「まゆちゃん大丈夫だから笑って?」
義勇「笑ってた方が可愛いよ〜」
錆兎「そうだな、まゆは可愛い!さぁ、行ってこい」
まゆ「ありがとう♪」
可愛いのは、あなた達よ?幼い子達を騙してるみたいで、おばちゃん胸が痛いわ!!真菰ちゃん家の息子の嫁にどうかしらぁぁぁ
そんな事を心の中で叫びつつ、玄関に足を進めた。扉をノックすると程なくして左近次が出て来る。久しぶりで少し緊張しちゃうかも
鱗滝「ん?其方は…」
まゆ「鱗滝さん、おはようございます。煉獄まゆと言います!これは、父からです」
何よ、そのお面は!折角可愛い顔してんのに勿体無い…
私は左近次に居間に通された
鱗滝「うーむ…現炎柱とはあまり面識がないのだが…」
まゆ「それは只の手土産よ。久しぶりね左近次、随分歳食ったわねぇ。二十年ぶりかしら?」
鱗滝「はっ?」
まゆ「よく手合わせしたじゃない!この薄情者ぉっ」
左近次ったら私の顔忘れちゃったのかしらね…幼くても面影はあるのにぃ〜
まゆ「光の呼吸、血鬼術の真似事、魔族。ここ迄言えばわかるわね?」
鱗滝「あ、あ…あのまゆなのか!?」
まゆ「判断が遅いわよ」
チっ、お面のせいで表情見えないじゃない…外しなさいよ!左近次の声は聞いたこと無い位に上擦ってるから、ドッキリは成功ね(笑)
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