第17章 大正恋物語【煉獄家】
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まゆ「母上、これはきつね色になれば良いのですね?」
瑠火「はい。この二つはもう上げて良いです。まゆはよく分かっていますね。母は感心しましたよ」
まゆ「ありがとうございます!」
母上に褒められて嬉しくて仕方がない私は、どんどん唐揚げを揚げていく。出来た物を食卓に持って行くのも大事な仕事の一つだ
槇寿郎「うむ、美味いな」
杏寿郎「美味い!!」
私の作った唐揚げを、家族が美味しいって食べてくれるのが凄く嬉しい。杏寿郎なんか口の周りにご飯粒つけながら唐揚げを頬張ってる(笑)
瑠火「良く出来ていますね。まゆは直ぐ覚えるので教え甲斐があります」
まゆ「えへへっ、嬉しいです!わ…」
あれ、目眩…
槇寿郎「まゆ!!」
家族が私を呼ぶ声が、凄く遠くで聞こえるの
前にも有ったような?いつだっけ…
そこで私の意識が途絶え、次に目覚めたのは布団の上だった
まゆ「縁壱さぁぁぁん!!」
目が覚めて飛び起きると、家族が私の布団を囲んでいた。皆の冷たい視線に晒されているのは何故だろうか
槇寿郎「縁壱さんって誰だ!!その男はお前の何なんだ!!嫁になど絶対やらんぞ!」
花嫁修業の意味よ(汗)
瑠火「杏寿郎、縁壱さんとはまゆのお友達でしょうか…」
杏寿郎「いえ、聞いたこと無いです!!」
縁壱さん?………………あっ………………私、巌勝さんを……………
思い出したぁぁぁ!!
まゆ「いえ、誰なのでしょうね。知りませぬ……」
槇寿郎「それなら良いが…」
瑠火「まだ本調子ではない様ですから寝なさい」
私は返事を返して電気を消してもらって、そのまま寝る
まゆ「はい、まだフラフラしますから寝ます。おやすみなさい」
フリをした
父上達の気配が無くなると、自分の中の魔力を探る。感触的に今回は魔力がしっかり使える身体だわ!
まゆ「グラウ、来い!」
早速使い魔を呼び出せば暗闇からポンっと、本来の大きさよりも大分と小さい西洋の龍が現れる。ずっと私の側に居てくれたんだね…ありがとう
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