第16章 私の我儘【天国地獄魔界編】
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縁壱「いつもは何処で稽古をしておるのだ?」
まゆ「この城の庭よ。透寿郎さんも緑野殿も魔界へは入れないからね。二人とも地獄の剣術道場の師範なんだけど、週に一回ここに来てもらっていたのよ」
まゆが説明すると縁壱は「なるほど」と頷いて、更に言葉を続ける
縁壱「道場には通わせなかったのか」
まゆ「今までは、子供達が縁壱さんに会うといけないと思って、地獄と天国の出入りを禁止してたのよ。結局遊びに行ってしまったけどね」
事情が事情な為に徹底していた。しかし、七歳男子の好奇心は抑えられず、今に至るので結果としては良かったのだが、もう少し忍耐をつけさせねばと思うまゆであった
縁壱「私は会えて良かったと思う。また、お前とこうして一緒に居られるのだから。子供達に感謝せねばな」
まゆ「えぇ、そうね」
縁壱と子供達が楽しみにしていた稽古の時間がやって来た。昼餉を食べ終えた雅勝と理壱は一斉に庭へと飛び出していき、竹刀を持って楽しそうに父を待っている
縁壱「待たせてすまない、始めようか。二人同時に、お父さんに掛かって来なさい。実力を見たい」
雅勝・理壱「「はい!!」」
縁壱はまゆを継ぐ子にとった時のように、捌く以上の事はせずに相手をしていく。暫く相手をしていると、縁壱は大体二人の実力を把握してストップをかけた。雅勝と理壱共に、本気を出していないと感じて葉っぱをかける
縁壱「今度は、お父さんも技を出す。お前達は本気で来なさい。まさかと思うが、あれが本気では有るまい」
雅勝「むっ、見抜かれるとは…」
理壱「父上に軽くいなされてしまいましたね。ここは、やはり本気でいくべき!」
縁壱VS雅勝・理壱の剣術バトルが始まった。まゆはワインを飲みつつ観戦している
まゆ「キヤァー♪三人共凛々しいわぁー♡頑張ってぇー!!」
★書けないから戦闘シーン九十九%カット
縁壱「理壱、よそ見をするでない!雅勝、あまり握り込みすぎるな!」
ガスッ ドカッ
雅勝「グファッ!!」
理壱「グアッ…」
雅勝と理壱は、纏めて薙ぎ払われて地面に叩きつけられてしまい、まともに息が出来ない状態だった
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