第16章 私の我儘【天国地獄魔界編】
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店員さん「お待たせ致しましたぁー。お客様、お子様と御席くっつけましょうか?」
縁壱「えっ…」
うた「まだうちの子は赤子だから座れねぇだよ?」
どうやら店員さんは理壱と雅勝を、縁壱とうたの子だと思い気を利かせたらしい。しかし、お忍びツインズにとっては死刑宣告であった
店員さん「こちらの方は、お子さんじゃないんですか?すみません!あまりに似ていたもので(汗)」
店員さんの言葉に雅勝と理壱は『オーマイガー!!』と心の中で叫んでいる
店員さんの言葉と共に縁壱とうたは雅勝と理壱の方を見ると目を見開いた。兄弟と思わしき二人は幼い頃の自分と兄に酷似していて、おまけに痣もあるのだから当然であった
うた「縁壱さ、この子達小さい頃の縁壱さソックリだべ!!」
縁壱「あ、あぁ…」
雅勝「気のせいでは?」
理壱「ここは俗に言うあの世ですから、親戚とかなら有り得ますね」
うたが「それもそうだ」と納得した為、誤魔化し成功かと思いきや縁壱は納得していない様子だった
縁壱「…………」
更なる事態が雅勝と理壱を襲う。何と獄卒仲間から二人の目撃情報を受け、美月が仕事場からブッ飛んで来たのだ
美月「雅勝ぅ、理壱ぃー!!あんた達ぃぃぃ!!」
雅勝・理壱「「ぐぇー姉上ぇぇぇ!!」」
縁壱「美月なのか!?」
雅勝と理壱は頭を抱え、どんなお仕置きが待っているのかと泣かずには居られなかった
美月「あっ、お父さん久し振り!………………あ"ぁ"ーーー!!」
縁壱「とりあえず落ち着きなさい。私は状況が飲み込めないのだが、この子達は美月の弟なのか?」
美月が慌てて訂正するも時既に遅し!
美月「ナンノコトデショウカ、ワタシニホンゴワカラナイ…」
雅勝「それで誤魔化せると思う姉上最高ー(棒読み)」
理壱「流石に無理がありますよね…」
てなわけで、色々苦しくなってきたので事情説明中
美月「それでお母さんは二人を産んだの…まっ、お父さんの知らないとこで勝手に産んだんだからさ、お父さんには関係ないよ。だから気にしないで!」
縁壱「それは違う。子供は一人では出来ないのだから、お母さん一人の問題ではないだろう?お父さんにも、この子達に責任があるんだ。気にするなと言われても無理がある」
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