第16章 私の我儘【天国地獄魔界編】
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美月「二人とも痣があるね…どっちがどっちの子?見分けつかないw」
因みに美月が亡くなったのは六十歳位であるが、十八前後の容姿だ。亡くなった年齢と魂の姿が違うのは、よくある事なので誰も気にしていない
まゆ「元気に泣いていた子が巌勝さんの子で、産まれて早々に寝た子が縁壱さんの子よ」
美月「…誰譲りなの?それは…」
鬼灯「お兄さんは神経質っぽくて、縁壱さんは朗らかですからね。其々の特徴を受け継いだのでしょう」
ルシファー「どちらかというと、兄ちゃんの方の子供が普通じゃね?」
美月は「あー、確かにね…」と自分の父と伯父を思い出して妙に納得していた。まゆも、これには苦笑いである
鬼灯「ところで、名前は決めたのですか?」
まゆ「雅勝(まさかつ)と理壱(りいち)よ!其々の父親から一文字貰ったの」
美月「いいじゃん♪雅勝、理壱!お姉ちゃんがしっかり教育するから、沢山お勉強頑張ろうね〜」
白澤「ええっ!美月ちゃんって、そういうタイプなんだ…」
まゆは雅勝と理壱を『立派な鬼狩りにしたいから剣術を教える』と気合い十分であった。人界に関わる規約については、本来二人は半分人間の子供なのでOKと言う事らしいいが、実際に現世へ行く事になるかは本人達の気持ち次第である
美月「お父さん達の様な立派な侍になるのよー!!だから読み書きとかも出来なきゃね♪」
まゆ「ところで美月、理壱のお姉ちゃんなのは分かるけど雅勝はお兄ちゃんじゃない?」
鬼灯「魂がまゆさんに宿った順番はそうですが、この場合は一旦リセットで美月さんがお姉さんということで良いのでは?」
一子・二子「「ややこしいもんねー」」
いつの間にか居た座敷童の一子と二子がハモった
まゆ「一子ちゃん、二子ちゃん来てくれたのね!ありがとう」
鬼灯「おや、いつの間にいらっしゃったんですか?」
一子・二子「「昔はよく立ち会ったー、赤ちゃん可愛いから好き。あははははははっ」」
こうして縁壱と巌勝の子供が皆に祝福されて産まれてきたのである。まゆにとって本当の意味での再スタートであった
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