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【鬼滅の刃】過去も未来も〜R18〜【継国兄弟】

第15章 最初で最後の嘘






縁壱「まゆは愛らしく優しい…」

一ノ瀬「真に偶々なのだが、鬼灯殿と閻魔大王が浄玻璃鏡(じょうはりのかがみ)で、お前が縁壱殿に甘えている所を見てしまってな。天変地異が来るとかハルマゲドンとか3K神話が崩壊したとか言って怯えておったぞ?」

まゆ「失礼ね、今までこの私を落とせる男が居なかっただけよ。3K神話ですって?はっ、甲斐性の無い男ばっかりだったからじゃない。人のせいにしないでほしいわね!」


一ノ瀬は「猫全外ししやがった」などと悪態をついている。一方、縁壱は「そんなまゆも愛い」と相変わらず頭を撫でていた



まゆ「んふっ、縁壱さんしゅきぃ♡」

縁壱「私もまゆを愛しておるぞ」

一ノ瀬「ゴホンっ、話を戻しましょう。縁壱様の兄上殿は、ここから南西にずっと行った所の七重の塔付近に潜伏しており、今はグラウがアストラルサイドから監視しております」



縁壱とまゆは一ノ瀬の言葉に表情を変え、真剣に話をしだした。まゆにとっては悲しみしか無く『救いは何処にあるのか』と、自分が知る神々と自分自身を恨みがましく思ったのだった



愛する者が二人、片割れを道連れに今日逝ってしまうのだから




縁壱「兄上は夜になれば出て来ると…」

まゆ「グラウと視覚を繋いでおくわね」

一ノ瀬「グラウからの連絡があるまで視覚は良いだろう、行く時はまゆの空間移動で行けは良い。私は忙しい故帰る、何かあったら呼べ…ではな」



一ノ瀬は帰って行き、縁壱とまゆは二人きりになった。まゆの顔色は優れず、気分は落ち込んだままだった



まゆ「ねぇ、本気なの?縁壱さんは今日…」



まゆは『今日で寿命が尽きる』と言おうとしたが途中で止めてしまった。自身も認めたくなくて苦しいのだ



縁壱「どうした?」

まゆ「ううん、今日の夕餉は何食べたいのかなって!」



縁壱は分かっている、今日自分が黄泉に旅立つ事を。まゆも分かっていると察したが、言えば泣いてしまう事が容易に予測できた為に、敢えて言わなかったのだ



それは、妻には笑っていて欲しいと願う縁壱の気遣いだった…



縁壱「一緒に作ろうか」

まゆ「うん!!」



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