第13章 アレがレスとか耐えられないんですど?
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リリス「だから〜、何か気負いしてるとかあるでしょうよ!ホントにわかんない子ね!」
白澤「まゆちゃんを抱きたくないでもなく、出来ないわけでもなく、他に理由あるでしょっ!って話」
まゆ「よくわかんないけど会いたい。縁壱さんに抱っこしてほしいよ…何か、何か…」
今にも泣き出しそうなまゆに発破をかける。長年一緒に居る友達に元気が無いのはリリスとて嫌なのだ
リリス「ほら帰りなさいよ!自分の気持ちをちゃんと言わないとね♪まゆはいつも肝心な所を言わないんだもの」
白澤「きっと旦那さんは待ってるよ♪」
まゆ「あっ…ありがとう…」
まゆはハッとした顔をして、すぐに帰っていった。縁壱に会いたい一心で空間を渡る
まゆ「どんな顔して会えばよいのか…」
まゆは、玄関の前でオロオロとしている。空間移動まで使って飛び出したのだ、要するにバツが悪い
まゆ「どうしよぉ…」
と、その時、静かに玄関が開いた。縁壱がまゆの気配を感じて妻を迎えに行ったのだった
縁壱「お帰り…」
まゆ「あっ、縁壱さん…ごめんなさい…私、自分の事しか考えてなくてっ…本当にごめんなさい!」
まゆは縁壱に声を掛けられビクリて身体を揺らす、しかし自分が悪いのだからと謝った
縁壱「中で話そう…」
まゆは屋敷に入るが身体が強張っていった。別れ話をされるのではないかと…。縁壱はまゆの手をとり玄関を閉めた後、寝室へと歩き出す。『今日こそ自分の気持ちを言わねば』と決意をして…
まゆ「縁壱さ、ん…(お願いだから別れようなんて言わないで…)」
縁壱「すまなかった。私の気持ちを聞いてくれるか?」
『あぁ、怖い。私は捨てられてしまう…』とまゆの心はどんどん落ちて行くのだった
まゆ「はい…」
縁壱「私は……私はまゆを愛している。しかし、私の年齢は六十になった…」
縁壱としても言い辛いのだろう、正座で俯いている。一方まゆの目からは涙が溢れて視界が歪んでいた
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