第1章 出会った運命の人
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巌勝「離すはずがなかろう…まゆの全ては私のもの。私の全ては(まゆのもの…」
まゆ「あぁ…巌勝さんは私のもの…」
事情の後の気怠さと幸福感に身を委ね、二人は暫く抱き合っていた
ー次の日ー
まゆは事情の後すぐに夢の中に意識を落とし眠ってしまった。その為、巌勝が着替えをさせ二人で一緒に寝たのだった
目を覚ますと自分の腕の中には、この世で一等愛おしく愛らしいまゆが居る。自分はこの子と一緒に日本一の侍になるのだ、と改めて心に誓った
隼人「おーい、巌勝ぅ?(うわぁ…)」
巌勝「ふふっ、幸せ過ぎる。まゆが愛い♡」
まゆ「んー、みちかつ、さん…むにゃむにゃ…」
昨晩まゆが帰って来なかった為、隼人は『流石に不味い』と思い、巌勝に伝えに来たのだった。来てみれば寝ているまゆを、ニヤニヤと幸せそうに眺めている半裸の弟分。ドン引きである
隼人「みぃーちぃーかぁつくうーん」
巌勝「まゆが寝言で私の名を…実に良いものだ」
巌勝は隼人が話しかけているのにも気が付いていない様子。隼人はもう少し声の大きさを上げて話しかけた
隼人「巌勝!!」
巌勝「私とまゆの幸せ時空に立ち入らんとするものは、何人足りとも「巌勝!!」はっ!?すみませんお義兄様!!何用でございましょうか」
自分に話しかけている人物がまゆの三人目の兄である隼人と気付くや否や、綺麗にビシッっと正座をした。褌一丁で…
隼人「巌勝お前なぁ、遅くなっても良いからまゆを家に帰せ!心配するだろう?」
巌勝「お義兄様、誠に申し訳ない」
竜への態度と偉く違うが、それは隼人が目上だからだ。だがそれだけではなく、長男である自分には兄貴分と云うよりも、幼い頃から一緒に稽古や風呂や食事、そして幼い自分と遊んでくれた面倒見の良い『お兄ちゃん』なのである
隼人は「むっ、巌勝がそこまで言うなら致し方あるまい。妹はまだ子ども故に気を付けてくれよ?」
巌勝「はい、私の判断が甘かった…今日からは必ず家に帰します」
まゆ「にゃぁー巌勝さんおはよう♡あっ、隼人兄さん!おはようございます♪」
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