第11章 痣者の宿命と妻の正体
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美月「良く分かんにゃいけど分かった!お母しゃんは良い女にゃの?でもお父しゃんが愛してるお母しゃんはどんにゃの?昔?」
まゆ「我が子ながら随分ませてるわね…」
縁壱「美月のお母さんは凄く剣技が綺麗で強いのだ。努力を沢山して、身体も小さい女子ではあるが、そこらの男には負けぬ」
縁壱は思う『幼い娘に鬼殺隊の柱だったと言っても分からぬだろう』と、そして『鬼などと云う存在を知らなくて良い』と…。縁壱は続ける
縁壱「それでいて優しく、誇り高く、可愛らしい」
美月「お母しゃん強いの!?」
まゆ「縁壱さん、ハードル上げないで美化しないで……」
まゆ的には、えーっそんなんか私!?強くて優しいのは貴方ですよね?と言いたい。とりあえず父と子の話なのでまゆは今度こそ席を立ち洗い物をしに行ったのだった
美月「にゃる程ぉー、美月は今日から剣じゅちすりゅっ!お父しゃん剣じゅち教えて!」
縁壱「………わかった……」
まゆが洗い物を終えて居間に行くと、縁壱が出掛ける準備をしている
まゆ「あら、出掛けるの?」
縁壱「美月の木剣の材料を取りに行ってくる。大人用でも子供用でもまだ無理だろうからな」
美月「今日かりゃ剣じゅちするの!」
何となく事態を察したまゆは、一緒に行こうと思い支度をし始めた
縁壱「すぐそこだ、すぐ帰るが一緒に行くのか?」
まゆ「すぐそこなら皆で行こうよ!私は離れたくないのにぃ、縁壱さんは離れたいんだ…」
美月「お母しゃん大人なにょに子供みたーい!」
美月はケタケタと笑い、縁壱はショボーンとしているまゆを抱き寄せた
縁壱「行くか。美月も支度しなさい」
まゆ「やった!縁壱さぁーん♪好きぃ♡」
美月「はーい♪」
縁壱は昼餉の後、朝から取りに行った柳の木の枝を器用に削りながら背中にピッタリとくっついているまゆと会話をしていた。美月は只今お昼寝中である
まゆ「呼吸を教えるの?痣が出てしまったらと思うと心配だわ…」
縁壱「いや、全集中常中だけは教えようかと。痣の件は型を教えず、ただの嗜みとしてなら大丈夫だろう…」
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