第11章 痣者の宿命と妻の正体
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それには納得したがまゆが危惧しているのは、ただ単に痣の件だけではなかった
まゆ「あの子は私に似て気が強いわ。嗜み程度で済むかしら…もしも鬼と鬼殺隊の存在を知ってしまったら、嬉々として戦いに身を置くかも知れないわよ?」
縁壱「確かにまゆに似て気が強く好戦的だ。その可能性は否めないし、侍になりたいと言うかもしれぬ。だが私から言い聞かせる故に、まゆは心配するな。それだけは絶対にさせぬ…」
まゆは心の底からは納得出来きずにいる。しかし、夫がそこまで言うなら信じる他無い。この件に関して自分は口を挟むまいと心に決めたのだった
まゆ「それはそうと、そろそろ構ってくれないと拗ねるわよ?私が!寂しくて死んじゃう…」
縁壱「今は少し我慢してくれないか?夜はまゆが満足するまで付き合おう。布団に何か敷かねばならぬ位にな」
縁壱のその言葉の意味を理解した途端、まゆは顔が紅潮して急にモジモジとし始めてしまった。そんな妻の可愛らしい姿に縁壱も顔を紅く染める
まゆ「えっ…///そんな、そんな…嬉しいけどぉ~///」
縁壱「妻が愛い………………」
次の日の朝から美月の稽古が始まり、縁壱と美月は楽しそうに稽古をしている。まゆは近くで正座をしてニコニコとしならがら眺めていた
縁壱「素振りを十回やってみようか」
美月「あい!いーり、にぃーに、しゃぁーん…」
まゆ「可愛いなぁ」
実際は木の棒をパタパタと振っているだけにしか見えないのだが、縁壱とまゆには天才に見えている。しっかりと親馬鹿になっている様だ
縁壱「まゆ、美月には才があるかもしれぬ」
美月「しゅごい?」
まゆ「うんうん♪」
親馬鹿達による稽古は、こうして始まったのである
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