第9章 手が届く
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縁壱「まゆの処置はどうしたら良いのだ?今から産婆を呼ぼうか…」
まゆ「あー、胎盤は出したから大丈夫!全集中で細かい血管の血は止めたし!後は月の物と同じ処置で大丈夫っしょ♪はぁーお腹軽ぅーいwww」
私がまだ混乱している中、大丈夫とあっけらかんと言い放つまゆ。私は凄い子を奥さんにしたのかもしれない…
まゆ「私は自分の処置するから、おしめと服を頼みます♪」
まゆの指示で赤子におしめを着け服を着せた。これはまゆが赤子の時に何回かした事があるので何となく出来る
まゆ「あっ、名前どうしようか?決めてなかったね…」
縁壱「美月(みつき)が良い…」
私達は二人で話合い、子を見てからの直感で決めようという事で名前は決めていなかった
まゆ「美しい月に見られながら出産しかけたから?」
将来名前の由来を聞かれた時、そのような理由では流石に答えられぬだろう。まゆにとっては凄く印象が強いのだろうが…
縁壱「否、美しい月の晩に産まれたからだ…」
まゆ「冗談だってば♪」
花の咲いたような笑顔で冗談だと言う。我が妻は偶にわかりにくい冗談をサラリと言うのだから質が悪い…だが、そんなまゆの姿も可愛くて額に口付けた
その時、美月が泣き出す
美月「ふぇっ、ふぇっ…ほにゃーほにゃー」
まゆ「おぉー、お腹空いたかな?さて美月ちゃん、アヒルのお口してみようね〜」
妻と子、何と愛らしいのだ…
まゆが乳を咥えさせると、美月は一生懸命に口を動かしている。そんな光景に、私は思わず目を細めていた
まゆ「い…痛いっ!皮膚がっ!乳首取れるぅ?」
縁壱「……嘘だろう?」
乳を赤子にやるのは痛いものなのかと少々困惑してしていると、まゆからの指示がでた。指示をしてくれるのは、混乱気味の私には正直ありがたい
まゆ「痛ぁぁっ!母上からは聞いてないよぉ!縁壱さん美月が咥えてる方のオッパイを下から圧して!」
縁壱「こうか?痛かったら言ってくれ…」
男には分からない事だからこそ、言ってくれたら嬉しい。私に出来る事があるなら何でもしてやりたいのだ
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