第9章 手が届く
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政孝「悪いがこの文をまゆに。痣の事はよくわからないが今度こそ、娘は残りの人生を伴侶と添い遂げられるのだろうか…」
秋刀魚「大丈夫サ」
文を秋刀魚に持たせた五日後に、本部の座敷にて顔合わせを行う事となった
ー顔合わせ当日ー
まゆ「父上、母上、来てくれてありがとう…」
縁壱「本来は私共からお伺い致すべきところ、遠く離れた鬼殺隊本部までご足労いただきまして誠に申し訳ございません」
そう言って縁壱とまゆは頭を下げた
事情として縁壱の容姿が巌勝と酷似している為、まゆと一緒に居る所を志津に見られでもしたら発狂するだろうというのが一つ。縁壱自身も継国家の近くと云う事で辛いだろうというのが政孝の見解であり、まゆの考えだった
政孝「縁壱君もまゆも頭を上げなさい。場所に関しての事情はわかっておる故気にする事はない」
百合「そうよ、気にしないの!」
縁壱とまゆは頭を上げ「ありがとうございます」と言った
政孝「うむ、それで何かな?」
縁壱「政孝殿、百合殿…娘さんを私にください。まゆの腹には私の子が居ります…一生大事にします故、どうかお願い致します」
縁壱が深々と頭を下げると、まゆも縁壱に続き頭を下げた
政孝「良かろう…縁壱君、娘を頼んだ。幸せにしてやってくれ(巌勝君の事は言わん方が良いな…きっと二人で話合った結果だろうから…)」
百合「まゆちゃんが二回もお嫁に行くなんてね。しかも二回共に恋愛だし超絶美形の双子両方落すなんて…。流石私の娘ぇー!!」
【悲報】七児の母、百合さんが「流石私の娘」と発言→夫と娘ドン引きへ【はっちゃけ】
まゆ「母上……………!?」
政孝「……………百合、気持ちはわかるが止しなさい。縁壱君が引いておるではないか」
縁壱「いえ、それだけまゆが魅力的な女性故…私も兄上もまゆを愛した。それが事実です」
まゆは顔が紅くさせ、縁壱の肩をポカポカと叩いている。縁壱が「顔が紅いぞ?」とまゆを揶揄い気味に言うと、今度は腕に抱き着いて「もぉ〜縁壱さんの馬鹿っ」と、バカップルっぷりを周囲に見せ付けている
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