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【鬼滅の刃】過去も未来も〜R18〜【継国兄弟】

第8章 運命か必然か






鬼殺隊で緊急柱合会議が行われている頃、巌勝は無惨が身を潜める山奥の屋敷にて目を覚した。身体が無惨の血に適応し、六つ目の鬼となった



巌勝「ここは…?」

無惨「目を覚したようだな。気分はどうだ?」



巌勝はまだ少し微睡みの中に居るが、血を貰い従うと決めた以上は忠実な下僕にならねばと思い、重い身体を引きずり膝を着いて平伏した



無惨「まず一つ、お前の妻は逃したから安心するが良い。そして今日からお前の名は黒死牟とする、よいな?」

黒死牟「ありがたき幸せ…(まゆと我が子が無事ならそれで良い…)」



無惨は黒死牟について少し危惧しているところがある。それは、黒死牟を忠実な部下として育てたいと思う以上は必ず話さねばならぬ事だった



無惨「黒死牟、お前が気絶している間に魔族がやって来たのだ。そして、その魔族の魔力を一部使用許可と引き換えに、人喰いを出来ぬという制約をかけた。が、お前は件の魔族の力を使う事が可能な存在故に、他の部下よりも圧倒的に強くなると思う。強くなってもらわねば私が困るのだ、今は稽古に励め。良いな」

黒死牟「魔族、でございますか…しかし何故に…」



黒死牟に魔族の知り合いなど居らず、全く心当たりがなかった。当の本人も自分が魔族などとは知らないのだから当然と言えば当然だった



無惨「しかし私が危惧しているのはそこではない。鬼になれば私の呪で思考が読めるし居場所もわかる。しかしながら魔族の力故か、お前に私の呪が上手くかかっておらず、私自身が相当力を使わねば思考が読めぬのだ」

黒死牟「なんと…」



呪に関しては、裏切り者を直ぐに始末する為のものであるが故に無惨としては深刻な問題だった



無惨「そこでだ、お前が私を裏切らないという前提で接していこうと思う。私の名を外で言ってはならぬ、私の情報を漏らすな、私を敬え、私の命令は絶対…出来るな?」

黒死牟「勿論でございます…忠誠を誓い、無惨様の手となり脚となりましょう」




黒死牟は跪いたまま頭を下げ忠誠を誓った。無惨は、恐らく腹の子は生きて居まいと高を括り、その事を伏せた上でまゆが無事だと知らせたのは、黒死牟に絶対の忠誠を誓わせる為だったのだ



これは、悪人が人を洗脳する時に用いる手段の一部である



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