第7章 柱になる
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本部からの帰り道、大酔っ払いのまゆは巌勝に背負われていた。随分と機嫌が良いようで巌勝と縁壱に「好き好き」言っている
巌勝「年頃の女子が無闇矢鱈と男に好き好き言うのは、如何なものかと思うのだが…」
縁壱「酔うとどうしてもそうなるみたいですね。まぁ私達以外には言わぬ故、大目に見ても良いのでは?」
まゆ「だって好きなんらもーん!あー楽しいwww」
今のまゆなら鴉が鳴いただけでも笑い転げるであろう程に、楽しくて仕方がないらしい
巌勝「着いたぞ。このまま部屋に行くか?」
まゆ「お風呂っ!毎日入らないと気持ち悪いぃ」
縁壱「その状態で風呂は危険だ。やめておけ」
この時代は湯を張った風呂に入る事態あまりせず、基本は蒸し風呂だ。しかし鬼殺隊隊士は鬼を狩る。そうすると返り血が付くこともあってか毎日風呂に入る者も多いのだ。それは本部に広い温泉があるから出来る事である
まゆ「嫌ぁだ!入るったら入るのー!お願いっ」
駄々をこねるまゆ、それに負けた巌勝と縁壱。条件付きで風呂に入れる事となった
巌勝「子供かお前は…条件付きで良しとしよう。私と入る事、良いな?」
縁壱「兄上、それは流石にマズイです」
まゆ「やったぁぁぁ!今日は任務で聞き込みしてたら変な親父にベタベタ触られるわ、鬼を狩れば返り血浴びるわ散々よっ!藤の家紋の家で身体を拭かせてもらったけど、約束あったから風呂入らないで帰って来たから気持ち悪くって!」
まゆの今日の出来事を聞いた二人は眉間に皺を寄せた。巌勝と縁壱にとって、まゆが他の男にベタベタ触られるなどというのは、有ってはならない事だからだ
巌勝「何ぃ!?それはイカン。綺麗にせねば…」
縁壱「私も一緒に入ります」
まゆ「三人一緒?ちょー楽しそう♪」
誰一人として発言のヤバさに気が付かないまま、三人は風呂場に直行するのであった
まゆ「温泉っ♪温泉っ♪温泉さーん!」
縁壱「温泉は良いな、疲れが癒える」
巌勝「お前疲れるのか?」
柱に与えられる屋敷は、疲れや傷を癒やしてほしいと温泉を引いている。二十四時間入り放題故に隠の手を煩わせる事もない
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