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転生少女の暗殺記録

第2章 再演



 目が覚める。なんか首を痛めてるし目覚めが悪い。最悪だ。無意識の中の天使? 砂糖菓子のせいだ。
 眠ったのに寝た心地がしない。くらくらした頭で階段を降りれば、いつものようにニュースを見て朝食を食べる。

 ところで、だ。新しい先生も馴染んできたしそろそろ修学旅行の時期にもなるのだが……、あまり気乗りはしない。
 旅行が嫌なのではない、それ以前の問題だ。ふとしたときの視線や気配。ここで培った分鋭敏になっていてそれで神経をすり減らされる。
「どうかしたアオバ? 元気無いよ?」
「そうですよ、せっかくの修学旅行なんです。みんなで楽しみましょうよ」
 殺せんせー、その辞書みたいなしおりをどうにかしてくれませんかね。その言葉を呑み込み、大丈夫と笑ってみせる。
 本当はそこまで平気でもない。毎晩のように布団でただ横になっては、2~3時間しか寝た心地がせずに起きるのを繰り返している。

「アオバ、ちょっといいか」
放課後、烏間先生に呼ばれる。体育の成績の話だろうか。一緒に帰る予定だった渚たちに謝って職員室へ急ぐ。
「失礼します、どうかしましたか?」
「単刀直入に言う。最近、休養不足ではないか?」
 見抜かれていたか、少々隠しつつも、ただ単に眠れないことだけ話しておく。烏間先生は難しい顔をしていたが、とりあえずは医療機関へ行くことをすすめられた。
 こういう時って内科だっけ……、後でお母さんに聞くか。そう考えつつ、お礼を言って職員室を後にした。

「……守らないといけないな、周りから。そうでもしないと、あいつは……」
 職員室には、彼の声が響くだけであった。
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