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【呪術廻戦・ハイキュー・文スト短編集】caramel

第3章 夢【呪術廻戦五条悟】


私は、苦しくて苦しくて。


傑を忘れたかった。


なにもかも忘れて楽になりたかった。


そしたら楽しいことも悲しかったことも思い出さずに済むと思ったから。



忘れたい。忘れたい。



その私の気持ちが呪いになって、私自身に呪いをかけたんだ。




でも。




「結局思い出したねっ…!やっぱり、私は忘れたくなかったのかも。」




げとうって言葉だけを覚えていたのも、きっと私が心の中で忘れたくなかったと思っていたから。




帰らなきゃ。目覚めなきゃ。




そう強く思えば思うほど、なぜか周りに光が集まってきて、少しずつ見えなくなってくる。



私を光の粒子が包むように。





きっともう目覚められる。




あぁ最後に、傑じゃなくても、傑に伝えたかったの。




「ねぇ傑。」



「ん?」




「だいすきだったよ。傑が呪詛師になっても、ずっとずっと。
私の大事な仲間だからっ…」




傑の頬に触れて、そう笑って呟いた。





もう光に包まれて、声は聞こえなかった。



けど傑は笑っていた。



切なそうに、嬉しそうに_________
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