• テキストサイズ

イケメン王宮真夜中のSPY

第9章 翻弄される宿命



早朝

私はユーリと二人でゼノ様の元へと向かった

「なんだか…緊張してきたかも…」

「えっ?なんでユーリが緊張するの?」

「俺ゼノ様と会うの久しぶりだし…」

「そうだったね…」

シュタインへ帰ると決めた事を…

伝えないと…

ゼノ様が使用している部屋の前に着くと深呼吸した

ユーリと目を見合わせると扉をノックする



トントンっ



「入れ」



「失礼します」


私とユーリは一礼した




ゼノ様は一瞬驚いたような表情をみせた



「ゼノ様に…お伝えしたい事があります…」

口の中が渇く…

「なんだ…言ってみろ」

机に頬杖をつきながらゼノ様の瞳は私を真っ直ぐ見ていた

「私は…ユーリと一緒に、シュタインへ帰る事を希望します」

一瞬の沈黙が永遠にも感じた

昨日、私はゼノ様に失礼な態度をとった事を後悔した…


「………俺は…最初からそのつもりだ」

ゼノ様がフッと笑った


「ありがとうございます!!」

私はユーリと目を合わせ笑った

「良かった……」

ユーリは胸を撫で下ろした



「ユーリ…」


ゼノ様が突然ユーリを呼んだ


「はいっ!」

ユーリが緊張した面持ちでゼノ様の方に向く


「…暫く見ないうちに男になったな……クロエを大切しろ」


「はい…この命にかけて…」

ユーリは片膝を付き忠誠を誓った…


結婚式みたい……


色々あったけど…



幸せだな…




「…クロエはプリンセスの専属騎士として、此処を離れるよう俺が話しをつけておく」


「ゼノ様……本当にありがとうございます」



私とユーリは一礼し部屋を出た



「クロエ……俺を選んでくれてありがとう」


お互い引き寄せられるようにキスをした


「じゃあ…また後で…」


其々の仕事がある為、一度ユーリと別れ私はケジメをつける為にある所に向かった…





/ 87ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp