万華鏡の姫君1章 〜特級呪術師&最強柱〜【鬼滅】【呪術】
第5章 5章 砕けた硝子 …新たな芽吹き
有一郎サイド
俺は今日の事を振り返りなかなか寝れずにいた。
絢蘭は最初こそ不安そうな顔をし泣いていたが、
有「最後にはいつもの笑顔に戻ってな。よっかた。」
ふと声にだして思い返していた。
有「一生お兄ちゃん…。か。はぁ。」
あの笑顔が俺達は大好きだ。
けど、俺の好きは皆と違うと最近分かった。
だから母さんが言った
「ずっとお兄ちゃん達」
という言葉が心を締め付けた。
だが、俺はこの気持ちを伝える気はない。
これまでの関係が壊れるのが怖い。
それにどんな形でも、あいつの隣にいて大好きな笑顔を守れれば十分だ。
有「はぁ。さすがに寝るか。」
そう思い目を閉じようとした時、絢蘭が玄関に向かっていった。
俺は後を追いかけようか迷った。
だって微かにすすり泣く声が聞こえたから。
有「なかなか戻ってこないな。」
ただでさえ寒いな季節。
さすがに心配になり、玄関に向かった。
扉を開けようとした時、絢蘭の声が微かに聞こえてきた。
『…あのお星さま達みたいに皆を幸せに出きるかな?』
思わず、扉をつかんだ手を止めた。
やはりまだ気にしていたんだな。
大丈夫。
お前がいてくれるだけで幸せだから。
そんなことを思い再び扉に手を掛け、妹を探す。
有「絢蘭?」
見つけて名前を呼ぶと驚いたようにこちらを向いた。
有「どうした?眠れないのか?」
そう言って絢蘭のもとに行き隣に座る。
『うん。昨日のこと考えてたら眠れなくて、お星さま見にきたんだ。』
有「そっか。ほら寒いんだからこれも羽織ってろ」
唇が少し青くなっていたから俺の外套を掛けようとした。
『大丈夫だよ!それより有が着て!風邪引いちゃうよ』
手を降りながら拒む絢蘭。
全く余計な所は頑固なんだから。意地でも着ないな?
だったら
有「俺は男だからこれくらいなんともないよ。けどこうすれば2人とも暖かいだろ。」
俺は絢蘭にさらにくっつき、俺の外套を絢蘭にも掛かるようにした。
『!?あ、ありがとう。』
俺が急に近づいたことに驚いたのか、絢蘭はビクッとし赤い顔で小さくお礼を言った。