第2章 鏡の中の世界
え…?
急いで姿見の前まで行けば、さっきの景色は写っておらずしっかりと私の姿が鏡に映し出されていた。
どういう…こと?
夢…?幻…?
それとも幻覚でも見ていたの…?
再び心臓がトクトクと小走りに鳴り始める。
気の所為…?でもそれにしてはあまりにもリアル過ぎて…
とても夢や幻では言い表せ無いくらいの風景だった。
何が起きたというの…?
変な冷や汗を背中にかきながらベッドの上へと座って時計を確認する。
三時半…あともう少ししたら朝じゃない…
最悪な時間帯に目が覚めたもんだ…。
仕方ない…少しの時間でも寝よう…。
いつまでも悩んでいたって何か出る訳じゃないし…。
小さく息を吐き布団に体を埋めれば、疲れからか一気に眠気が襲ってきた。
また明日…考えよう…。
そんなことを思いながら夢の中へと入っていった。