第8章 仲がいい理由 貴方side
有希子に会えることを密かに楽しみにしていた
でも有希子が好きなのはこの私じゃない
名門の服を捨てた私だ
きっと名門だって知ったら遊んでくれなくなるかも…
有希子はどこの子なんだろう
「あ、落としましたよ」
「ありがとうございま……」
声が有希子にそっくりで思わず声を出してしまった
「有希子?」
「え!」
有希子も私だって気がついたのか驚いた顔をしていた
「やっぱり!はい、落とし物」
「あ、ありがとうございます…」
「ここの学校だったんだね、何年?」
「2年です」
「一緒だ!なーんだ同い年だったんだー!」
「ゆいなさんもここだったんですね」
「うん!てかタメで話そうよ!」
「い、いいのかな、?」
「ダメなわけないでしょ!!落ち着いた有希子の姿初めて見た!かわいい!!!」
本当に嬉しかった同じ学校ってことも本当の有希子を見れたことも嬉しくてたまらなかった
「あ、ありがとう」
「あ、じゃあ私移動だから行くね!バイバイ!!」
「うん!」
同じ学校だってこともあって学校でも外でも会うことが増えた
「今日も行くの?」
「うん、ゆいなも来る?」
「うん!行くよー」
「やった」
「また教えてね」
「もちろん」
ただ有希子と仲良くなるにつれ私の中で何が吹っ切れたのか、最愛の恋人だった人に会いに行けるようになった
ちゃんと話したい、私はやり直したいそんな思いで会いに行った
「私じゃダメなの?私は好きだよ、みなみくんがずっとずっと好きだからやり直したい」
「俺はもう…」
「なんで、?どうしたら私を好きになってくれるの?どんなみなみくんも受け止めるから」
みなみくん少し声の色を変えた
「俺さ恋愛とこするよりもヤれたらなんでもいいんだよね」
「え、?」
「だからセフレだけで十分ってこと、それ以上になりたくないんだよ。てかいろんな男と関係持ってる女のが好きなんだよね、ゆいながそうなってくれるなら俺はゆいなを愛せる、セフレでいいならな」
みなみくんに愛されるにはそれしかないそう思って
「なる、なるから…私みなみくんの好みになるから」
必死にしがみついた
この日を境に私の男遊びが始まった