第5章 甘い匂い
「みなみくん」
「ゆいな、ちょっと待って」
またみんなでカフェに来て喋ってた
本当にたまたま会えた
俺の好きな人
「あれ…百瀬だよな?」
「ゆいなだ、話しかけたほうが…」
「いや少し様子見ようよ。なんか帰りの時より落ち着いてるし」
「お待たせ、どうしたんだよ突然」
「……もうやめたい」
「は?」
「…苦しい、もうみなみくん以外の他の…」
「ちょっ!待てって向こうで話そうな」
「……うん」
そのまま2人は奥の部屋まで行ってしまった
涙を流した彼女に戸惑いを覚えたのも確かだけど
何がそんなに苦しめていたのかまだ俺らは知ることはなかった