第3章 叶わない恋
「ここだったよな?」
「うん、ありがとう」
「俺の方こそ楽しかった、じゃあな」
2人が手を振ってるのを見て俺たちは帰ろうとした時だった
「み、みなみくん」
「ん?」
「や、やっぱ帰らないで…」
「え?」
「もう少しだけでいいから一緒にいたい」
「…俺はいいけど」
「ほんとに?」
「同じこと考えてたわ、まだ離れたくねーなって」
嬉しそうに笑う彼女の姿に違和感から確信に変わった
俺にはわかる
あれは恋してる顔だ普段はあんな顔しないから気づかなかったけど恋してるんだ
百瀬ちゃんも恋してたんだ
わからないって言ってたけどしてんじゃん恋
本人が恋って気づいてるかは知らないけどさ