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女の子は嘘と魔法でできている

第3章 叶わない恋


「…カルマくん」

「もう帰ろ」

「だ、大丈夫?」

「うん、俺一回振られてるしね」

「えっ」

「帰るよ〜」

「ちょっ待ってよー!」

茅野ちゃんと別れると一気にスイッチが切れて涙が出てくる
もっと早く出会っていたら、家が近かったら、もっと仲良かったら、もっと早く話しかけていたら、そんな思いが俺の心の中を掻き乱していく、今さら後悔しても遅いのに
これから好きになってもらう、なんて無理でしょ。あんなの両思い以外考えられない、俺の完敗だよ

「はは…」

それでも好きだと思える自分の気持ちが馬鹿らしくて、面白くて、こぼれ落ちたのは掠れた涙ぐんだ笑い声だった
諦めようとしても諦められなくて、諦めたくなくて、このどうしようもない気持ちが俺を苦しめていく

「好きだ…」

そう呟いても誰も拾ってくれないし誰も気づいてはくれないし肝心の好きな子には届きもしない言葉だろう







俺の好きはきっと彼女に届くことはない
届いたとしても0.1%もない可能性だろうに
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