第16章 魔法のかけ方
「久しぶりだな10年ぶりか?」
「そんくらいだねー。それより、私に言うことない?」
「……?」
「はぁ、ちゃんとみて!!」
「あっ!大人っぽくなったな!」
「ちがーう!あの時から5キロ落としたんだよ」
「えっ!あー言われてみれば細いかも…」
「はぁちゃんと気づいてよね」
「なんか気強くなったな」
「え?そう?気のせいじゃない?早く行くよ」
「…はいはい」
キャリーケースを転がして私はヒールを鳴らして歩く
「この後どうする?てか予定は?いつまでいるつもり?」
「ノープラン。1週間は…いや1ヶ月でもいいかも」
「は?はぁ?!お前仕事は!!」
「……有休消化中なの」
「嘘ついてるな、バレバレすぎ。本当はどうしたんだよ」
「そろそろ日本で活動しようかなって。海外って色々大変なの、そろそろ日本で活躍するかーって」
「ふーんまあいいんじゃね?彼氏とかはなんて?」
「2年前に別れてる。仕事忙しすぎて連絡できなかったしすれ違って別れましたよーだ、日本って治安いいしさこの先結婚した時とか子供生まれた時安全でしょ?そー考えたら日本最高じゃん?」
「結婚できるんだ」
「何その言い方」
「いーや相手もいないのによくそう言ってられるなーって」
「うっざ!別にいいでしょ!…早くお父さんに孫の顔見せてあげたいだけだよ」
海外じゃまだ銃扱ってて危険だから
自分も、お父さんも守るなら日本が安全な気がしたから