第15章 真実 貴方side
殺せんせーに魔法を解かれて鏡を見る
「私だ……かわいくないっ」
でもそれがとても愛おしかった
「ただいま…ゆいな」
「おかえりなさい百瀬ゆいなさん。素敵な顔をしていますよ」
このドレスも似合ってない
「…背伸びしすぎてたんだね。私はまだ中学生だもん。そうだよね」
ゆっくり歩いて教室に向かう
「ゆいな!!」
ぎゅっと抱きしめられた
「みなみくん…」
私の頭を撫でる手が優しかった
「俺が間違ってた」
「…最後まで私の味方してくれてありがとう、みなみくん」
「…もっと責めていいんだよ。いい子でいなくてもいい」
「……じゃあさ今だけ全部忘れて」
「え?」
「みなみくん、愛してるよ」
チュッとキスをした
これで最後だから、これでもう諦めるから
「これで終わりだね。私たち兄妹だもんね。おにーちゃん」
まだ好きだから心が痛いけどそれでも笑わなきゃ、私たちの門出なんだから
「…だな。これからよろしくな」
「うん」
みなみくんは私を抱きしめて背中を撫でてくれたから顔は見えなかったけどきっと笑ってるはず、だってこれが私たちが選んだ道なんだから