第13章 愛情不足 みなみside
「あれからゆいなには会ってないです。ああこれで終われる。やっとこの悪夢から解放されると思ったんです。でもゆいなは何か吹っ切れたように俺に会いにきました」
「私じゃダメなの?私は好きだよ、みなみくんがずっとずっと好きだからやり直したい」
「俺はもう…」
「なんで、?どうしたら私を好きになってくれるの?どんなみなみくんも受け止めるから」
「俺さ恋愛とこするよりもヤれたらなんでもいいんだよね」
「え、?」
「だからセフレだけで十分ってこと、それ以上になりたくないんだよ。てかいろんな男と関係持ってる女のが好きなんだよね、ゆいながそうなってくれるなら俺はゆいなを愛せる、セフレでいいならな」
お願いだ、嫌ってくれよ
俺を忘れて幸せになってくれよ、俺なんかよりずっとずっといいやついるだろ、そいつのそばにいてやれよ。俺はお前の兄なんだ。恋人にはなれないんだよ。だから酷いことをペラペラと話した
「なる、なるから…私みなみくんの好みになるから」
なのにゆいなは俺にしがみついた、その時のゆいなの顔は俺の見たこともない顔だった。悲しみだけじゃないなんだあの顔…
「無理だろ俺らは…」
「死ぬよ?みなみくんがいない人生生きてても意味ないから、わたしにはみなみくんしかいないからねぇ、殺しちゃうの、?」
「やめろ、ゆいな!目を覚ませよ!!」
「覚ますのはみなみくんでしょ?」
人格が変わったようなあいつに何も言えなくなった
「あくまでもセフレだからな間違えんなよ」
「わかってる。好きだよ、みなみくん」
「…俺も好きだ」
ああ本当にこの関係になってしまえば俺たちはきっと元には戻れない
「みなみくん、そばにいてね」
元のゆいなに戻っていたのに気づいてほっとしたのと同時に俺自身も親への反抗なのかこの関係を気に入ってしまうことになった、結ばれないけどこれならいいだろ、俺たちは本当は愛し合ってるんだから