第7章 トラウマ
今までわざと聞かなかった、知らないふりをしてたけどもうそんなことできない
俺も岩ちゃんも真実を知ることを選んだ
こんな状況だからこそもう知らないふりをできない
「国見ちゃん、金田一、ちょっといいかな?」
「え」
「な、なんかしちゃいました?!」
「ちょっと聞きたいことあるだけだ」
部活終わりに2人を呼び出した
1番ゆいなちゃんを知ってる子達は2人だからね
「今から聞くことに正直に答えてね」
「答えりゃすぐ終わる」
「わかりました、なんですか」
「中学3年の時の最後の試合、百瀬ゆいなちゃんはなにかありましたか?」
「「!!」」
2人とも目を見開いてすぐに目を逸らした
「何かあったんだな?」
「「…」」
「じゃあ何があったの?」
「「…」」
「答えて、もう目を背けられないから」
「なら本人に聞けばいいじゃないですか、俺たちは何も知りません」
ここで隠すつもりか
「もうそれどころじゃねーんだ」
「百瀬になんかあったんすか?!」
「お前らに関係ないだろ?」
「あります!!」
「あいつになにかあったんですか」
「ねぇなんでそんなに心配するの?何を思い出したの?」
その焦ってる表情、ただ心配してるだけじゃないよね
何を思い出してそんな心配してるの?
「……後悔しないでくださいね」
「国見!本当にいうのか、?」
「百瀬に何かあったんじゃ言うしかないでしょ」
「そうだけどよ……及川さん、岩泉さん…自分を責めないでくださいね」
「「え?/は?」」