第7章 トラウマ
及川side
右手に刃物を持ち自分を傷つけようとする姿
ガッ
「何してんの」
「とお、る…」
「傷つけようとしないで、俺の大事な彼女を、幼馴染を傷つけないで」
ギュッと抱きしめた
「私生きるの怖い、っ」
涙を流して俺に訴える
でも死なせるわけにはいかない
昨日は泣いていたけど頑張ろうとしてた、でもこうやって死にたくなるってことは頑張るのも辛いってことなんだよね
「頑張らなくてもいい」
「ぇ」
「頑張らなくてもいいから俺の隣にいて」
「頑張らなきゃダメなのっ…私もう無理だから死にたいっ」
「頑張らなくてもいいんだよ、もう十分頑張ったでしょ?頑張らなくてもいいから俺の隣にいるだけでいいから…離れないでほしいな」
「怖い、」
「怖いならずっとここにいたらいいよ、ここにいたら俺と岩ちゃん以外は来ないよ」
「ほんと、?」
「辞めたいなら全部辞めたらいいよ、ゆいなちゃんはもう何もしなくてもいいから…だからいなくならないで」
「バレー好きなの、すっごく好きなの、なのにもう何も…」
「できるよ、ゆいなちゃんはどこにでもいける、俺が連れて行くから諦めないでよ」
やっと夢を追いかけられたのに
なんで…なんでゆいなちゃんがそんなに辛い思いしなきゃなんないの?
幸せにしてあげてよ