DIABOLIK LOVERS-My blood-
第3章 血雫 3
「ユ、ユイ?……ねぇ、こ、ここで本当に間違いない、の」
目の前にある〈ソレ〉を見上げながら私はユイに問う。
因みにこの時の私の顔は……「笑みを浮かべつつも、口元辺りはヒクヒクと引きつっていてとても気持ち悪かった」……らしい。
「え、えぇっと……うん、書いてある住所と照らし合わせたし…携帯でも調べたでしょ…?間違いじゃないとは思うんだけど……でも、この家って」
そう、この家………
近所では有名な「お化け屋敷」………。
「う、嘘でしょ……ふざけてないで早く家探s」
探そう、そう言いかけた時。
「「きゃああああっ!!!!!」」
物凄い光と音に、2人でうずくまり悲鳴を上げたる。そして、次第に強くなってきた雨。
…………所謂、”土砂降り“と言われるそれだ。
勿論その場に居て雨を全身に受け、自然のシャワーで身体を洗いたいわけでは無いので、
「と、取り敢えず、雨のしのげるとこ…」
私は辺りを見渡す。まぁ、もうお分かりだろう。
雨のしのげる場所…つまりそう、私達の目の前の〈ソレ〉である。
ふとユイを見ると、彼女は必死の形相で無駄なお祈りを神に捧げていた。
「…ユ、ユイ。玄関先にほら、屋根が有るから…そこ行こ?」
帰れそうもないこの天気では、今日はもう引き返すことも出来ないが、明日になって誰かに連絡を取れば迎えに来てくれるかも知れない。
淡い希望を抱いて玄関まで歩き、そこに2人でぺたんと座り込んだ。
「………寒いね、ルカちゃん。」
「あぁ……確かに………そうだね」
もう日が暮れていることと、雨の影響もあって、気温が低くなっている。
私はユイの方に身体を寄せると、膝を抱きかかえ縮こまる。
ユイも同じ様な体勢だった。
いつしか……頭がぼぉっとしてきて………私を…………。
あぁ、寒いな…………
…………あれ、ユイが何か言ってる。
ユイ、なあに?
分からない………………
……………………
………………
………
…
。