DIABOLIK LOVERS-My blood-
第2章 血雫 2
それは突然の知らせだった。
家族と住む場所を無くした私に、その両方を与えて下さった…小森家でのこと。
ある日、私と1つ年下の小森ユイは、教会に呼び出され、当時そこで神父をなさっていた小森さんに、「出張しなくてはいけないから、おまえたちはこの家に行きなさい」そう告げられた。
小森家も、奥さんを早くに亡くされていて、私が来る前まではユイと小森さんの2人でずっとすごしてきたそうだ。
と、言うことはつまり、ユイは大好きなお父さんと離れ離れになるということ。
「嫌です」「私も連れて行って」…ユイは何度も何度も抗議していた。
それを隣で、ただじっと、ユイの潤んだ瞳を乾かすことの1つも出来ない自分に腹を立てていただけだった。
暫くの間、ユイと小森さんは2人で話し合って…結論が出たらしい。
結局、ユイが折れて、私と2人で…逆巻のお屋敷に行くことになった。
まだ少し堪えているようで、今にも瞳からこぼれ落ちそうなそれは、私を罪の意識へと誘った。
………………そして、今に至る。