DIABOLIK LOVERS-My blood-
第14章 血雫 14
そんな時だった。
「おいあんた…何写真なんか見てニヤニヤしてるんだ…?気持ち悪い。」
本当に、罵倒されていた。何故この人は…タイミングというものがこう…まあそれは言っても仕方が無い事だろう。それよりも、さっきの彼の言葉をすんなりと受け入れる訳にはいかないので、少し反撃してみる。
「き、気持ち悪いって…別に写真見てニヤニヤしていた訳じゃないですから!」
じ、実際そうだ。大体ニヤニヤ出来るほどの写真でもない。
「へぇ…じゃ何でニヤニヤしてたんだ?考え事か?それでニヤニヤするとか…あんた変態?」
この日から、私は彼に言葉で反撃する事を止めた…
とても悔しいが、私の言語力では到底この人に勝てそうもない。勝てない勝負には挑まない。何故なら面倒臭いから。と、言う訳で気を取り直し、改めて考え直す。そこで私は重大な事に気が付く。
どうしてこの人が此処に居るのか。
「ど、どうしてシュウさんが此処に居るんですか!?鍵かけた筈なのに!!」
お、女の子の部屋に勝手に入ってくるなんて…!等とガウガウ吠えていると。
「あー五月蝿い五月蝿い…俺はヴァンパイアだ。あんな鍵、無いのも同然だ…」
…そう言えば、と、ヴァンパイアは所構わず瞬間移動の様な事が出来る事を思い出す。
「それに…『女の子の部屋』?…はっ、違うだろ。あんたは俺の餌だ。あんたが俺を選んだからな…つまり、俺になら何をされてもいいって事だろ?…まぁいい。そんなことより…おい。俺は親切にもあんたを呼びに来てやったんだ。さっさと着替えるなりなんなり準備しろ」
き、着替えるって…今から、何処かに行くのだろうか。