第17章 東京卍リベンジャーズ・佐藤龍星&菱小次楼
「……なんか……嫌そうじゃん…」
『…そ、そんな事…ないよ』
狂気をはらんだ小次楼の瞳に見据えられて
私は、思わず目を逸らしてしまった
「…………チッ…」
苛立たし気な舌打ちが聞こえた瞬間
とうとう地雷を踏んでしまったと悟ったけれど、もう遅かった
取りつくろう間もなく
小次楼は真顔で私の手を取ると、そのまま明かりのついていない奥の部屋の方へと歩いて行き、敷きっぱなしになっている布団の上に乱暴に突き放した
『…っ…痛…』
「オイ、何やってんだよ」
小次楼は龍星の声を無視して
倒れている私に覆い被さるように跨り、唇を押し付けてくる
『…っ…』
小さな水音をたてながら何度か啄んだ後、ヌルリと舌がはいってきた
『…んっ……んぅ…』
龍星が見ている前で小次楼とキスをしたことも、その反対もこれまで何度かはあったけれど
今はその頃とは関係が変わってしまっている
『……ね………小…次楼、…待って…』
唇を離れた小次楼のキスが首筋へと降りていく
このまま先へ進もうとしているのが分かり、胸元を押し返して抵抗すると
彼は布団に縫い止めるように私の両手首を強く掴んだ
『……ゃ……めて………痛…いよ…』
「小次楼!やめろよ」
「うるせぇ!」
「…っ…」
「………龍星………オマエにもうひとつ話しとくことがあったワ」
小次楼は
真上から私を見下ろしたまま言う
「…レイナはオレが抱いた。……もう、何度もな」