第17章 東京卍リベンジャーズ・佐藤龍星&菱小次楼
龍星に手伝ってもらいながら片付けが全て済んだのは、もう12時近くだった
『…小次楼?……私、そろそろ帰るね』
奥の部屋でパラパラと雑誌をめくっていた小次楼に
玄関の方から声を掛ける
「…何言ってんだよ。今日は泊まってけ」
雑誌を閉じて立ち上がった小次楼が、私のほうへ近付いてきた
『……ぇ……いや、でも…さすがにもうあの布団に3人で寝るのは無理だよ』
「だーいじょうぶだって。…ナァ龍星?」
小次楼はそう言って、龍星を肩越しに振り返った
「……ぁ……オレは…布団要らねぇから……コッチの部屋で寝るよ」
「…は?……オマエまで何言ってんだよ。やっと3人が揃ったんだぞ?…昔みたいに一緒に寝ようぜ」
「……」
「………いいよな?龍星…」
「……………あぁ……分かった…」
龍星が戸惑いながらも了承すると
小次楼は私の方へ向き直って言った
「…龍星もいいってよ。……泊まってくだろ?レイナ…」
『………ウン…』
感情の無い声で名前を呼ばれ、無意識に身体をこわばらせた私が小さく頷くと
小次楼が顔を覗き込んでくる
彼の瞳の奥にゾッとするような光が見えて、喉が詰まったみたいに息苦しくなった