第17章 東京卍リベンジャーズ・佐藤龍星&菱小次楼
『いつまでもこんな薄着じゃ風邪引いちゃうよ?』
「大丈夫。オマエであったまっから」
『…私が来てない時はどうするの?』
「ん?…そりゃあ、ずっと寒いまんま。全然寝らんねぇよ」
『……』
「だからさぁ…もっと毎晩来いよ。オレが風邪引かねーように」
『…クスクス……もぉ…私は小次楼の何なの?』
「抱き枕兼湯たんぽ」
『えー、ひどい。…小次楼のバカ」
悲しくなった私は
頬を膨らませて彼を睨み、くるりと背中を向けた
「…オイオイ怒んなって……冗談に決まってんだろ?」
『冗談でも傷ついたの!…もぉ、知らないっ』
「………悪かったって……機嫌、直せよ…」
小次楼は宥めるようにそう言いながら、後ろから抱きしめてくる
『やぁだ。私は抱き枕じゃないもん』
「…んな事思ってねーって」
『……』
「………なぁレイナ………明日の夜もさぁ……ここでオレのこと待っててくれよ…」
『……』
「…いいだろ?……オレ…独りじゃよく眠れねぇんだ…」
『……………私が居ないと……寂しい?』
「決まってんだろ…」
小次楼のその言葉に、ザワついた気持ちが穏やかになっていく
私はもう一度彼の方へ身体を向けると
瞳の奥を覗き込んで言った
『分かった。…じゃあ、明日も待っててあげる』
唇に軽くキスすると
小次楼はホッとしたように微笑んで、私を包むように抱きしめた
『……』