• テキストサイズ

裏夢・短編 詰め合わせ【東リベ etc.】R18

第17章 東京卍リベンジャーズ・佐藤龍星&菱小次楼






「……ハァ……ハァ……ハァ…」


突然、荒くなる呼吸


『…っ…小次楼……どうしたの…』


何が何だか分からないまま
その場にしゃがみ込んでしまった小次楼の側に膝をつく


『苦しいの?大丈夫?』

「…ハァ……ハァ……ハァ……ハァ…」


小次楼の顔色は真っ青で
額にはあぶら汗がにじんでいた

こんな様子を見たのは初めてで
怖くてたまらなくて
でも、どうしたらいいのか分からなくて
私は骨ばった背中をさすりながら、彼に声をかけ続けた



しばらくそうしていると
小次楼の呼吸は少しずつ落ち着いてきた


「……驚かせて…悪ぃ………もう、大丈夫だ…」

『……』


私を心配させない為だろう
小次楼はそう言うと、苦しげに眉を寄せたまま立ち上がった


ふらつく身体を支えながら、彼の家に向かう

布団に横になった小次楼の所へグラスに注いだ水を持っていくと
彼は礼を言って起き上がり、一口飲んでホッと息をついた


「……昔から、たまにこうなるんだ。…最近はずっと平気だったのに…」

『……』

「………フッ……そんな顔、すんなよ………もうおさまったから…心配要らねぇ…」


こんな時に私なんかを思いやってくれる小次楼の優しさに、胸が苦しくなる


『……っ…』


何を言えばいいのか分からず、胸元に抱きつくと
彼の腕がゆっくりと背中にまわされていくのを感じた


「……レイナ……帰ってきてくれて、ありがとな…」


小次楼の香りと温もりに包まれて
私の気持ちは次第に宥められていった








その夜
私達は初めてふたりきりで眠った




朝になったら、何事も無かったように龍星が隣に眠っていて欲しいと願ったけれど


微睡みのなか手を伸ばしても
私の左側に、彼の体温は無かった…




/ 655ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp