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裏夢・短編 詰め合わせ【東リベ etc.】R18

第17章 東京卍リベンジャーズ・佐藤龍星&菱小次楼





一緒に晩ごはんを食べた後は、いつものように交代で風呂に入った

最後に入った私が、掃除も終えて風呂場から出ると
小次楼と龍星がちょうど玄関で靴を履いているところだった


「…レイナ、行ってくる」

「今日も何時に帰るか分かんねーから、先寝てろ」

『……ぁ……ウン…』


小次楼は小型の折りたたみナイフをポケットにしまうと「じゃーな」と言ってドアを開けて出て行った

不安そうな私と目が合った龍星は
何も言わずに小さく頷いて外へ出ると、静かにドアを閉めた


『……』





ひとりきりになると
小次楼のアパートは、とても広く感じた

もうとっくに見慣れた部屋のはずなのに、ここに居てもいいのかと不安になる

それが嫌だった私はすぐに電気を消すと
部屋の奥へ歩いていき、布団の上にペタリと座った


『……』


このところほとんど毎日のように
2人の帰りを待ちながら眠れない夜を過ごしていた

寂しい訳ではなかったけれど
漠然とした不安が襲ってきて、胸が苦しくなる


掛け布団を抱きしめると小次楼と龍星の香りが混じり合って、私の鼻先をくすぐった


『……………寒い…』


顔を上げると
まあるい月がボンヤリと光って、夏の終わりを告げていた








*





2003年9月のある日

夏休みが終わり、学校が始まってからも小次楼の家に入り浸っていた私は
この夜も2人を見送った後、アパートでひとり留守番をしていた


明かりを消した部屋で布団に横になっていると
いつもより早い時間に玄関のドアが空き、小次楼が帰ってきた


『…おかえりなさい』

「……」


小次楼は何も答えず
玄関に立ち尽くしている


『……』


普段と違う様子に嫌な予感を感じた私は
身体を起こし、彼の側へ行った


『…龍星は?一緒じゃないの?』

「……」


ふと小次楼の服を見ると、小さな赤いシミが付いている部分があった


『…小次楼、ケガしたの?血が付いてる…』


私の言葉に小次楼はハッとして自分の両手を見た





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