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裏夢・短編 詰め合わせ【東リベ etc.】R18

第17章 東京卍リベンジャーズ・佐藤龍星&菱小次楼





*




「レイナ♪これ、カッコ良くね?」


ある夜、小次楼がバタフライナイフを見せてきた


『…どうしたのソレ』

「昨日ケンカ売ってきたヤツが持ってたから、もらっといた」


小次楼は嬉しそうにそう言うと利き手の左手でナイフを持ち、ぎこちない仕草で開いたり閉じたりし始めた

カチャカチャという金属音が部屋に響く


「……やっぱ練習しないと難しいな…」

『…ちょっ……見てて怖いんだけど…………指切らないように気を付けて…』

「へーきへーき」


カチャカチャ、パチン

カチャカチャ、パチン


「…小次楼……ケンカの時はそんなモン使うなよ?」


さっきから黙っていた龍星が溜まりかねたように口を開くと、小次楼はナイフから目を離さないまま言った


「何で?殴るとコッチも手が痛てぇじゃん。…これがありゃスゲー楽だワ」

「…っオマエ」

「何だよ…脅しになるって話だろ?……殴らなくても、チョットちらつかせりゃ逃げてくから楽だって言ってんだよ」


魅せられたように刃先をウットリと見つめる小次楼に、龍星はずっと咎めるような視線を送っていた






その日から小次楼は、色々なナイフを集めはじめた

片手で刃がたためるものや、指を通す輪がついているものなど
いくつもテーブルの上に並べては、取り憑かれたようにナイフさばきの練習を繰り返す

そんな彼のことを、龍星も私もとても心配していた








『…小次楼……アレ持ち歩いてるの?』


台所で食事の支度をしながら、隣で盛り付けを手伝ってくれている龍星に小声で聞いてみると
彼は何も言わずにコクリと頷いた


『……』













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