第17章 東京卍リベンジャーズ・佐藤龍星&菱小次楼
「………レイナは?…今日は、何するんだ?」
話題を変えるためか、龍星は私に予定を聞いてきた
『…軽く掃除とかもしたいし、2人が出掛ける頃までは居ようかな……その後、家に帰る』
「…そっか」
『……でも…明日の夜、また来るかも。……いいかな?』
「は?いいに決まってんだろ」
「そーだよ。んな事いちいち聞くな」
『………ウン』
「…て事は…今日の夜はレイナが作ったモン食えねーのか…」
「……クスクス……小次楼、オマエいま食ったばっかでもう晩飯のこと考えてんのかよ」
「いーだろ!レイナの作る飯ウメェから、楽しみにしてんだよ」
「まぁ…それはオレもそうだけどさぁ」
そんなに大層なものを作っている訳でもないのに、2人は私の料理を毎回美味しいと褒めてくれた
『…私は……自分で作ったご飯より…小次楼が作ってくれるチャーハンの方が好きだけどな…』
「" 小次楼チャーハン " な♪アレは最高に美味い」
「…へへ…改良に改良を重ねてっからな。…じゃあ、明日の夜は久々にオレが作るワ」
「良かったなレイナ、明日も絶対来いよ?」
『……ウン。……ありがとう』
2人の笑顔に胸がギュッと苦しくなった私は、テーブルの上の食器を手早く重ねて立ち上がった
「……あーぁ。このまま3人で暮らせりゃいーのにな」
「だよな〜」
小次楼と龍星のその言葉が、本当に嬉しくて
涙が込み上げてくる
側に居てもいいんだと、2人が言ってくれているような気がした
私は泣いているのがバレないように勢いよく水道を捻ると
スポンジを泡立て、皿を洗いはじめた…