第10章 東京卍リベンジャーズ・三ツ谷隆
「……レイナの匂いがする…」
『……ん………くすぐったいよ…』
頬に鼻先を滑らせながら
唇を近付ける
何度か軽く押し当てた後
ゆるく閉じられた隙間に舌を差し込むと
レイナはすぐにオレのキスを受け入れた
舌を絡めているうちに
" もっと触れたい "という欲望がムクムクと湧き上がってくる
抱きしめている腕を緩め
ゆったりしたTシャツの裾から手を入れて背中に指を這わせた
「…………オマエ……付けてねぇの…?」
『……ぁ………雨で濡れちゃったから……お風呂上がり…そのままにしちゃった…』
「………このTシャツと短パンだって……またオレの着てるし…」
脇腹を通り胸元へ手をやると
柔らかな膨らみが手のひらに収まる
『……っ………雨の音が…すごくて………ルナ達が…怖いから離れちゃヤダって………だから…着替え取りに帰れなかったの…』
「…………ふーん……」
指先でフニフニと弄びながら
耳元に軽くキスする
「……なんだ……誘ってんのかと思ったのに…」
『…っ…ちが…………隆…?……ゃ…めて…』
円を描くように揉みしだくと
レイナが身体をよじった
『………ダ…メだよ……2人が起きちゃ………っん……』
抗議の声をキスで塞ぐ
『……ん…っ………はぅ……』
片手で首の後ろを支えながら舌を深く絡めると
彼女は身体を固くして両手でオレを押し返した
『……お願…ぃ…………隆………今は…』
戸惑ったような顔で見上げながら
レイナは首を横に振った
『……ルナとマナが保育園に行ってる時に…ウチでしよ?』
「……………フッ……分かった…」
チュッと音を立てて唇にもう一度キスした後
オレは腕の中のレイナを解放した
怪我の手当てをしてもらった後
いつものように隣の部屋のドアの前まで彼女を送った
『…腫れてる所、朝になったらもう一度あの薬塗ってね?』
「……あぁ…」
『……それじゃ…おやすみなさい…』
オレは何も答えず
閉まりかけたドアを手で押さえた