第10章 東京卍リベンジャーズ・三ツ谷隆
「オマエ…あんなかわいい子いんのに何で黙ってたんだよ」
「そーだそーだ。水くせーぞ三ツ谷」
2人に詰め寄られ
オレは顔を引きつらせた
「……ぁ……アイツとはその……アパートの部屋が隣同士で…」
「何?付き合ってるワケじゃねーの?」
「……いや……えっと…」
「付き合ってねーんだったらオレがもらっていい?」
マイキーの言葉に
オレは思わず大きな声を出した
「ぜっってーダメ‼︎」
「…えー…何でだよ……やっぱ付き合ってんのか?」
「…っ…別にどうだっていいだろ⁈とにかくアイツには手ぇ出すな!」
「…オイオイ…わーったから怒んなって………マイキー…あの子は三ツ谷のだからやめとけ?な?」
「……ちぇ………いーなぁ三ツ谷…」
ドラケンに宥められ、その場は収まったが
違う話題に変わった後もマイキーは納得いかなそうにずっと口を尖らせていた
しばらくすると
ルナと遊び終えたレイナがオレ達の所へ戻ってきた
『……荷物ありがと……私、そろそろ帰るね………今日ハンバーグなんだけど、先に準備しといていい?』
「……ぁ………お、おぅ……ありがとな」
オレはポケットから家の鍵を取り出して
彼女に渡した
『…それじゃ…マイキー君とドラケン君、またね』
笑顔で挨拶したレイナに
マイキーが言った
「…オレも行く」
『……ぇ?』
「………オレも三ツ谷ん家でハンバーグ食う」
「…は?……マイ…キー?」
予想外の事を言い出したマイキーに驚いていると
横からドラケンがたしなめた
「おい、マイキー…無理言うなよ」
「…ハンバーグ食いたい〜………なぁ……ダメ?」
捨てられた仔犬のような目をしたマイキーを見て
レイナは小さな声でオレに言った
『……冷凍しようかと思って…特売のひき肉多めに買ってきたから……材料は足りると思う…よ…?』
「…でも…オマエが大変だろ?」
『…ううん……隆さえ良ければ…私は全然大丈夫だけど…』
レイナと小声で相談しているオレのことを
マイキーはキラキラとした瞳で見つめてきた
「…〜〜〜〜〜〜〜……ハァ……分かったよ。………マイキー、ドラケン…良かったらウチ来い」
「やった♪三ツ谷ありがと〜」