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裏夢・短編 詰め合わせ【東リベ etc.】R18

第7章 東京卍リベンジャーズ・三途春千夜




眠りから覚めると
辺りは真っ暗になっていた


少し離れた暖炉の方で
オレンジ色の炎がチカチカと弱く揺れている


「……」


暗がりの中で
腕の中の温もりを確かめた


『……ハル?』

「……悪い……起こしたか?」

『……ん……大丈夫………どうしたの?モゾモゾして…』

「……………何でもねぇ……」


バツの悪さを感じたオレは起き上がり
手探りで脱ぎ捨てた服を着た


『……どこ行くの?』

「……薪を足してくる…」

『……じゃあ……私は目覚ましにコーヒーでも入れようかな………ハルも飲…』

「飲む」

『……クスクス………分かった……すぐ入れるね…』


レイナは笑いながらそう言うと
落ちていたニットを拾い上げて袖を通した








柔らかな暖炉の光に包まれた部屋で

ソファの上に並んで
レイナが入れたコーヒーを飲んだ


束の間の安らぎに水を差したくなかったが
これからの話をしておかなければならなかった


「……アンタが居なくなった事は…今朝の時点でバレてる……オレと一緒に逃げたことも…」

『……』

「………車は隠したが……ウチの連中が本気になって探せば…この場所が見つかるのは時間の問題だ……日本中…どこにも逃げ場所なんて無い………梵天は…そういう組織だ…」

『……じゃあ……どうしたらいいの?』


不安そうな顔の彼女を抱き寄せて
自分の考えたことを話した


それは
レイナの母親がいる国へ高飛びし
3人で暮らすという計画だった



話を聞いたレイナは驚き
そんなことができるのかと聞いた


「……アンタの母親はいま□▽という街で暮らしてる……現地に着いて調べればすぐに居場所は分かるはずだ………パスポートも作らせたし金もある……きっと大丈夫だ…」

『……』

「………ウチの連中もその線を真っ先に調べるに決まってる……だから…裏をかいてすぐに空港には向かわなかったんだ………ほとぼりが覚めた頃に高飛びすればまずバレねぇ…」

『………………ハル……………私………もう一度ママに会えるの…?』

「………あぁ………向こうに家を買って一緒に暮らせばいい…」


そう言ったオレに
レイナは泣きながら抱きついた


『………夢…みたい…………夢みたいだよハル…………本当に…ありがとう…』







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