第7章 東京卍リベンジャーズ・三途春千夜
突き当たりの工事現場
薄汚れたビニールの幕を開けると
そこにレイナの姿を見つけた
周りには3人の男達が居て
彼女の身体を地面に押さえつけていた
「……」
黙ったまま近付き
彼女に馬乗りになっている男の頭を思い切り蹴り倒す
「…な、なんだテメーは⁈」
泡を吹いて倒れた仲間を見て
他の2人がレイナから手を離した
立ち上がったうちのひとりの髪を掴んで引き寄せ
顔面に膝をめり込ませる
" グシャ " という音がしてうつ伏せに倒れた男は
そのまま動かなくなった
「……わ、悪かった…謝るから許してくれ…」
「……」
「金ならやる‼︎…持ってる金、全部やる‼︎だから…」
甲高いその男の声が耳障りで
手っ取り早く黙らせたかったオレは拳銃を抜いた
「ヒィッ‼︎」
凍りついたように動けない男の眉間に銃口を押し当て
安全装置を外す
『…やめて‼︎』
「……」
『………ハル……やめて…………お願い……』
「…………………チッ……」
オレはセフティレバーを戻すと
拳銃で男の頭を殴りつけた
「うぐっ‼︎」
男は白目を剥き
崩れるように膝をついて倒れた
銃をホルスターにおさめ
レイナのいる方へ歩いていく
『…………ハル……』
「……」
腕を引いて立ち上がらせ
そのまま引きずるようにして路地を後にした
車を停めた場所に戻り
彼女を後部座席に放り込んで乱暴にドアを閉める
「……女を見つけた……詳しいことは明日話す…」
ココに電話を入れた後
運転席に乗り込んだ