第7章 東京卍リベンジャーズ・三途春千夜
幸い
その日はマイキーからの連絡はなかった
真夜中を過ぎた頃
心当たりの場所を探し尽くしてしまったオレは
ココを電話で叩き起こして助けを求めた
「…オマェ…何でこんな時間まで黙ってたんだよ!そもそも何で外に出した⁈」
「…説教は後で聞く…それよりどっかねーか⁇アイツの行きそーな所」
「……どっか…って……もうオマエがほとんど回ったみてーだしな……行き違いとかなってたら最悪だぞ…」
「……っ…」
「………なぁ三途……鶴蝶や蘭達にも連絡して手分けした方がいいって…」
「…ダメだ。大ごとにすればマイキーにバレる……そしたらアイツ…何されっか分かんねぇだろ…」
「……三途…」
「……他のヤツらに言うのは最終手段だ……その前に…オレが必ず見つけ出してやる…」
「……………………フッ………分かったよ…」
ココは
彼女の母親がまだ日本に居る頃に一緒に暮らしていたアパートの住所を調べ、メールで送ってくれた
居なくなった公園から30キロ以上離れていたが
他に手掛かりも無かったオレは車を飛ばしてその住所へ向かった
1時間半かけてたどり着いたその場所は
既にアパートは取り壊され
雑草だらけの更地になっていた
「……」
オレは車を降り
近所を探した
繁華街が近くにあるらしく
目のすわった酔っ払いがうろついている
ふと
通り過ぎた路地の奥から
微かな悲鳴が聞こえたような気がした
足を止め
真っ暗な路地へ耳を澄ます
『…ゃ……離して…』
「……っ…」
聞き慣れた声に
オレは走り出していた