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裏夢・短編 詰め合わせ【東リベ etc.】R18

第7章 東京卍リベンジャーズ・三途春千夜




『ぅわあ〜…やっぱり近くで見ると綺麗〜』


遊歩道の両脇では
満開に開ききった桜がそろそろ終わりを迎える頃だった


ハラハラと雪のように舞い落ちる花びらの下を
手を繋いで歩く

平日の広い運動公園は
人影もまばらで
時間がゆっくりと流れているような気がした


「……上向いて歩いてると転ぶぞ…」

『………だって……夢みたいに綺麗なんだもん…………ハルの髪の毛みたいなピンク色…』


そう言って落ちてくる花びらに手を伸ばした彼女が
フラリとよろけた


『…わぁぁ…』

「…っ…」


繋いでいた手を引き寄せ
倒れかけた身体を受け止める


『…ビックリした…』

「…バカ……だから言ったろ…」

『エヘヘ……ぁ…』


笑ってごまかそうとしたレイナが顔を上げる

彼女は指を伸ばと
オレの前髪に引っかかっていた一枚の花びらを摘んだ


『取れた♪』


そう言った彼女の瞳の中に
自分が映っていた


「……」



何色とも言い表せない
美しいレイナの瞳


オレはその目に引き寄せられるように
顔を近付けていく



『………ハル……』


彼女は顎を上げ
瞳をゆっくりと閉じた








「……」



唇が触れ合う寸前に
オレは動きを止めた




そして

彼女の頬に口付けた後
その小さな身体をそっと腕の中に包んだ





甘い香りが鼻先をくすぐる


それは
まるで媚薬のように脳味噌を痺れさせた





オレは抱きしめる腕に力を入れて

レイナの香りを強く吸い込んだ






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